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スキー修行編2014(須原スキー場 part2 )

ダイナミックに転倒した日からおよそ1週間経ったある平日。
1級持ちである知人のM氏とそのご家族を誘って須原スキー場に行った。

一人でどんだけ練習したところで、低レベルの現状は変わらないと前回の大転倒で痛感したのだ。
M氏はファミリーで来るので、彼から教わろうなどという野暮な考えは毛頭なく、私はスクールの門を叩くつもりだ。

今回お誘いしたのは、2~5人のグループ全員のリフト券が半額になる最強のクーポン券「パスカード」を使って少しでも
出費を抑えたかったからである。注意すべきは1人では使用できないというところ。

通常は平日2,000円のリフト券が、半額の1,000円に。
たった千円でも、今日はスクール代も掛かることを考えればやはり大きい。

ところが、リフト券を買い終えて半日スクールに申し込もうとしていたら、M氏が一度滑りを見てくれると言う。
あちらは始めからそのつもりで来てたみたいだ。少し気が引けたが、せっかくだからお言葉に甘えることにした。

早速、クワッドリフトに乗って頂上へ。
スキー修行編2014(須原スキー場 part2 )1


どこを滑るか話し合った結果、M氏のお子さんがまだ小さいこともあり、
取り敢えずアルパイン迂回コースを滑ることになった。

「一回普通に滑ってみて」と言われたので普通に滑ってみた。
アルパインコースに合流し、そのまま下に降りてM氏と一緒にリフトに乗ると、
私の滑りを後ろから見ていた彼はこう言った。

「板に乗れてないね。もっと踏まないと」

乗る?踏む?

リフトに揺られながら色々レクチャーを受ける。

「次はブルークで滑ってみて」

リフトを降りたところから同じコースを今度はブルークで真っ直ぐ滑ってみた。すると・・・

「スキーのトップの間隔がバラついてる。拳一個分をキープして」
「そのためには前傾姿勢で前をしっかり踏んで」
「猫背はダ~メ。ちょっと背筋を伸ばして」
「もっと膝を入れて」
「手は前に出して」

普段から脛をブーツに押し当てて前荷重してるつもりだったが、足首も曲げたまま固定してやってみた。
言われたことを強く意識して、ひたすらブルークで真っ直ぐ滑り続けた。
1本目で早くも腰や足の付根の外側が痛くなり、結構しんどかった。

次はボーゲン(ブルークスタンスで左右にターン)をやってみてと言われる。
すると・・・

「曲がる時は外足に乗ってしっかり板を踏んで」
「でも自分から左右に動かないで」
「しっかり外足の膝を入れて」

雑念を捨て、最初に言われたことも強く意識しながら滑った。
足首、膝、股関節、腹筋、背筋と体全体を石のように緊張させていた。
すると、ある左ターンの後半、重い自分の体が乗っかった右の板が、突然”ギュン!”と旋回した。

な、何だ今のは!

それは今までスキーをやってて初めての感覚だった。

M氏曰く、これが「板に乗る」なのだそうだ。
確かに、板に上手く乗れた時とそうでない時のターンの質は全然違う。
教わる前の私の滑りは「板に乗っていない」ので軽い滑りになっていた。

衝撃的な1本目を終えた。相変わらず足腰が痛いのだが、それで良いのだとM氏は言う。
痛くなるべき場所が痛くなったのだから、これが正しいポジションということか。

リフトに乗り、ブルークボーゲン2本目。

次は、内足を上げて滑ってみてとの指示。
一瞬でなく切り替えから切り替えまでの間。つまり、ほとんど外足一本で滑るということだ。

最初は難しかったが、何本か滑って出来るようになった。
外足への体重移動と、ターン中のバランストレーニングだったのかな。

ブルークの次はパラレル。
板を揃えるというだけで、外足の使い方は基本的にブルークの時の使い方と同じだと言う。
だから指摘内容もほぼ同じ。後傾にならない、板に乗る、膝を入れる等・・・。

姿勢が破綻した時は、一旦ブルークスタンスに戻して確認しながら練習した。
その間も色々と指摘を受けるが、この時点で自分の滑りが変化していると薄々感じていた。

滑走中、常に筋肉を緊張させているので相当に疲れる。
力の配分にムラがあったり、無駄な所に力が入っているのかもしれない。
しかし、明らかに滑リが安定している。
何というか、ターンが以前ほどブレないし、バランスを崩しても内足で簡単にリカバリー出来てしまう。

こうして数本滑った後、「最初の滑りより、全然良くなった」とM氏に言われた。

普段はお世辞など絶対言わない人だが、いわゆる”褒めて伸ばす”やり方なのかもしれない。
でも、それでも良いじゃないか。
この歳になると人から褒められることは滅多にないので素直に喜べばいい。


それから3週間もの間、ひたすら滑り込んだ。

リフトに乗っている最中は毎回念仏のように、
姿勢は低く、足首を固定しろ、猫背になるな、手を前だ、膝を入れろ・・・と頭に叩き込む。

最初は必ずブルークで滑り、背中や足の付根の筋肉の張り具合でポジションを思い出してから練習する。

私の娘は一人でバンバン滑れるようになっているので、一緒にスキー場に行っても目が届く範囲にさえいれば
常に一緒にいなくても良い。
これで自分もある程度は練習できるし、娘がナイター教室の場合は、基本的に私は自由だ。

平日休みは完全にフリータイムとなるので、一人で長い時間をフルに使えた。
日曜、祝日、平日休み、ナイター×2日と、多い時は週4~5回のペースでスキーをしまくった。
最初は毎日体のどこかが常に痛かったが、そのうち感じなくなった。恐ろしいものだ。

「板に乗れ」

超基本的なことなのだろうけど、自分の滑りが劇的に変化した。
何が一番変わったかと言えば、ほとんど転ばなくなったこと。

ちなみにM氏は中学か高校時代だと思うが古志高原のスキークラブに所属していたらしく、
名前は失念したが当時の学校長から毎回厳しい指導を受けたそうだ。
中でもブルークボーゲンは散々やらされて、そのおかげで基本が身についたと言う。

先輩、あんたスゲエよ・・・。あの日のことは生涯忘れません。感謝、感謝ですよ。

私もやっと基本を教わり、これで初めてスタートラインに立てたような気がする今日此の頃である。


スキー修行編2014(須原スキー場 part1)

今回は一人で思いっきり滑るぞー。ということで、今シーズンのスキー修行初日であります。

場所は須原スキー場を選択。初めて行きました。
ここは長岡市周辺のスキー場の中では比較的大きなスキー場で、しかも平日リフト一日券が2,000円とお得です。
フード付きクワッドリフトがありコースは長めで、練習ゲレンデとして最適かと思ったわけです。

朝寝坊して出遅れてしまい、到着は9時半頃。
駐車場からセンターハウスまでの坂を、板を担いでゼイゼイ言いながら登り、
息切れしながらリフト券を購入。早くも汗をかいてしまう。まあ準備運動だと思えば良いか。

この日は非常に天気が悪く、頂上の方は全く見えない。
しかも平日の朝なので人があまりいない。取りあえず好評のフード付きリフトに乗った。
フード付きは大変有りがたく、吹雪でも寒くなかった。

こんな吹雪でも大丈夫。
2014(須原スキー場 part1)1


でも頂上に着いたら更に荒れていて、コースが全く見えない。
他のスキーヤーの後をついていけば良いのだが、こんな時に限って誰もいない。
早く滑りたいが、崖から落ちて行方不明になりたくないのでブルークで慎重に降りてみた。

結構な吹雪&ガスで足元しか見えない。
雪質は凄くいいので前さえ見えれば気持ちよく滑れそうなのだが。
まあ変わりやすい山の天気のことだ。ずっとこの状態とは限らない。まずコースを覚えよう。

しばらく行くと、ジャイアントコースとアドベンチャーコースの分岐点らしき所に出た。
近くには稼働していないリフトがあった。椅子もついていない。
古いリフトなのかな?なんだろう。

とりあえずジャイアントコースはパス。幅が狭いコースに加えこの視界だ。ヤバすぎる。
そこで右側のアドベンチャーコースへ向かう。本日の練習ゲレンデ候補だ。
2014(須原スキー場 part1)2


しかし相変わらず人がいない。誰かが滑った形跡もない。ってか俺は今どこにいる?周りが良く見えない。
ここがアドベンチャーコースであることは間違いないみたいだ。
と言うことはこの動いてないリフト、どうやら第2ロマンスリフトらしい。
ようやく練習ゲレンデ候補のリフトが稼働していないという事実を悟った。さあ困った。

このまま降りたらどうやって戻るんだろうと思っていると、途中で何やら看板が見えた。
2014(須原スキー場 part1)3


ロマンスゲレンデへの連絡路があるらしい。

そっちへ行けってか。ハイハイ分かりましたよ。
(後でゲレンデマップを見て分かったが、このまま下まで降りても行けるらしい)

長い連絡路を抜けると、ジャイアントコースとロマンスゲレンデとの合流地点に出た。
2014(須原スキー場 part1)4

視界が急に良くなった。センターハウス前の緩斜面を気持ちよく滑り降り、高速リフトで再び頂上へ。

頂上付近にはもう一つ独立した形となっているアルパインコースというのがある。
上部は中斜面で、後半から緩くなる。本日の練習ゲレンデ第二候補だ。
2014(須原スキー場 part1)5


ずっとアルパインコースで練習しておけば良かったのだが、ここの後半の緩斜面が少々退屈に感じたので
場所をジャイアントコースに移した。
2014(須原スキー場 part1)6


さて平日のゲレンデは、比較的レベルの高いスキーヤーが多い。
上手い人を見てマネする方法もあるが、逆に上手過ぎて参考にならない(泣)

そんな中、自分が目指す滑り方をする人がいた。
動きはとても落ち着いていて、ズラしながら綺麗に滑っている。急斜面でも同じように。
動きが一つひとつ丁寧で、動画で見るバッジテストの前走のようだ。

目の前のお手本(青いウェアの方なので、「幸せを呼ぶ青い人」と呼ばせていただくw)が見えなくなる前に
ある程度の距離を置いて後ろからついていく。ジャイアントコースの中では割りと急な斜面だ。
すると不思議なことにイメージ通りにスムーズなターンが出来た。

滑りが上手に出来たと言うより、思い通りに体が動いたという感じである。何かを掴んだ気がした。

中上級向けと位置づけされてるこのコースを、破綻することなく無事に下まで滑ることが出来たのは、
板の性能もあるのかもしれない。雪質が良かったせいかもしれない。
でも一番は、あの「幸せを呼ぶ青い人」が残してくれたイメージのお陰なのは間違いない。
スキーはイメージのスポーツと言うが、これを指すのだろうか。

急斜面だといつも腰が引けて後傾になり、コントロールを失って後ろ側へ転倒というパターンが多かった。
だから今シーズンは、斜面に直角に立つ、そのためには恐れず谷側へ飛び込む、ということを頭に叩き込んで置いたのだ。
さっきもそれを実践して、結果うまくいった。
ずっと描いてた頭の中のイメージを体現できた時って、こんなに楽しいのか。

その時は心から楽しいと思った。後で勘違いだと分かるまでは・・・。

調子に乗って、全開バリバリのハイテンション(お前はエボⅣか!)で頂上からのダウンヒル3本目だったか。
お手本の「幸せを呼ぶ青い人」は見当たらない。良いイメージを忘れないうちにスタートしないと。

行くぞ! いい感じだ。よし次、右ターンだ。体を谷へ落とす。次はスキーが右に旋回する予定。
が、しかーしっ!!エッジが引っ掛かってスキーが回ってこない!

次の瞬間、雪面との接地感が無くなった。体が谷側へ放り出され、そのままうつ伏せで顔面からダイブ!
腰に痛みが走ったが、右肩が一番痛かった。ゴーグルのレンズが一部外れてしまい、スキーも片方が外れた。

結構な勢いで顔から突っ込んだのだが、眼鏡をしてなくて良かった。
今シーズンからスキーの時だけワンデイコンタクトを使用しているのだ。
乱視用なのでレンズがズレる度に見づらくなるし値段も割高だけど、それを差し引いても眼鏡より楽。
第一、目の怪我とか洒落にならない。今回はコンタクトに助けられた。

しかしゴーグルのレンズが外れたままでこんな吹雪の日ではマトモに目が開けられず、練習にならない。
ゴーグルのレンズを元に戻したいが、雪がガンガン降り続いて作業にならなそうだ。
幅の狭いコースだし、ここでは無理だ。体も痛いし、まだ昼には少し早いが休憩することにした。

今のが本日の初コケだったが、そこから下山までに何度コケたことか。
前が見えないだけではない。体に力が入らない。いつの間にかフラフラなのだ。踏ん張りが効かない。
全開バリバリのハイテンション(笑)だったこともあって余計な動きが多く、無駄に力んでいたのかもしれない。

ちなみに後日、派手に転倒したこの日のことを1級持ちの知人に相談してみると、
切替えの時に前から転ぶのは、スキーの反発力を利用せず、自分から力を掛け過ぎて突っ込みすぎて、
スキーに乗れてなかったことが原因だという。山回りでスキーの真ん中にしっかり乗ること。
そして次のターンの準備をすること。(ターン中に既に準備をするのだそうだ)
エッジが引っ掛かっても、外足が踏めていればそれを軸にしてリカバリ可能とのことだ。

その時はあまりピンと来なかったが、いずれ目から鱗が落ちる日がやってくる。それはまた次回に。

さて、何度もコケながら這々の体でやっと我が愛車に戻った。同時に凄まじい疲労感が襲ってきた。
2014(須原スキー場 part1)7


助手席に座り、シートを倒してしばらく放心状態だったが、右肩が痛いので気休めの湿布を貼って、
ゴーグルも修理した。ようやく落ち着いてきたので早めの昼食。メニューは定番のカップラーメンとおにぎり。

1時間ほど休息を取って、午後の部の開始。
「幸せを呼ぶ青い人」の滑りをもう一度見たくて辺りを探すが、もうどこにもいない。
あの時間、ほんの数本だったけど、貴方のお陰で幸せになれました。本当に有難う。

そして引き続きジャイアントコースを主戦場に何本も滑るが、だんだん人が増えてくる。コースも既にガリガリ。
更に初心者ボーダーらしき方々が狭いコースの所々に座り込んでいるが、疲労のため彼らを上手く避ける自信が無い。
無用な事故を起こしたくはないので、下のロマンスゲレンデで数本滑って須原を後にしたのであった。


小出スキー場

何かとバタついていて、下書きのまま保留してあった記事をようやくアップしていきます。

1月19日。娘のスキー教室デビューの翌日。

この日は県内の多くのスキー場で小学生のリフト券が無料になるというスキー子供の日。
スキー場によっては子供達、あるいは家族連れで混雑します。
例えば長岡市営スキー場の場合は下の緩斜面にお客が集中し、リフト待ちの長い列ができるという場面があるようです。

それでもバブル期の湯沢方面のスキー場に比べれば”超空いている”となるのですけどね。

最近はその時代のスキーヤーやボーダーが子供を連れてカムバックなんて話を良く聞きます。
ご多分に漏れず、私がそうです。

今回は混雑を少しでも回避するために、小出スキー場を選んでみました。

初めてですが、理由が色々あります。

1.小規模ながらリフトが3基ある。周辺にもスキー場が多くあるので分散されそう
2.比較的コースが多彩でロングコースもあるらしい。長い距離を滑る練習をさせてあげたい。
3.安い、近い。出不精には最重要(笑)
4.隣の温泉に入るのが楽しみ(爆)

そして実際来てみたら、やはり大勢の子供達で賑わっていましたが、リフト待ちは長くて2~3分程でした。
上手いこと分散されていたのか、たまたまなのかは分かりませんが、まあ予想的中ということにしましょう。

昨夜のスキー教室で、いつもより遅い時間の就寝だったのですが、娘は全く疲れてないそうです。子供はタフです(^^;

滑りの方はと言うと、娘にとっては意外と急なところもあったようで何度も転んでました。
転ぶのは良いが、起きた後にすぐ滑り降りないようなら、上を確認してゲレンデの端に移動しなさい、
いつまでもゲレンデの真ん中に居座ってはいけないとアドバイス。
他人の迷惑になるということと、自分の身を守るためであることを理解させました。

私のレベルでは技術的なことは殆ど教えられないので、せめてこのくらいは。
スキー場って、社会の中で役に立つことを教えやすい環境だと感じるのは私だけだろうか。

と、いかにも偉そうなことを言ってるが過去には若気の至りも数多く・・・ゴホゴホ

さてこの日、一番滑ったのは林間コース。
単なる迂回コースかと思いきや、結構な長さがあって人気のコースだ。
ここを滑るにはリフト2本で頂上まで行き、そこからスキー場全体を大きく迂回して降りてくる。
名前の通り本当に林の中で、幅は狭いが緩急のあるコースは結構楽しめた。やはり長いってのが良い。
難点は、リフト2本を乗り継がなければならないこと。

いっぱい滑って、午後3時に早めに切り上げて温泉へ。
温泉は我が愛車を駐車した所の目の前にあります。スキー場の駐車場は2箇所ありますが、
その内の1箇所はこの温泉の駐車場と共用なのです。これはとても便利です。

入館料は親子二人で900円。好きな泉質だし、休憩所も広くてのんびり出来ました。
食堂はありませんが持ち込みは自由で、冷水のサーバーの他に、お湯やお茶のポットもありました。
カップラーメンを販売しているようです。

オヤジ的にはスキーと温泉のセットという贅沢を楽しめた日曜日でした。
ただ、帰りの運転があるので風呂上がりのビールが飲めないのが残念ではありますが(笑)

現在小3の娘には去年から教えましたが、5歳の息子もお姉ちゃんの影響を受け始め、
スキーしたい!と言い始めました。なのでそろっと教えようかと考えている今日此の頃です。

そんな中、嫁さんもスキーをやる気になっています。
ウェアも買ったみたいだし、スクールで習うとも言ってます。これは本気のようだ。

ああ有難い。嫁さんが同行すればビールが飲めるぞって、違うか(汗)




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